生きる

「生きる」という言葉が、一番しっくりと心に馴染む。 実際、あと五か月、少なくとも今年一杯を、私たち家族は生きていけるのかと、 そういう思いが、ずっと心の中にあるけれど、 これは決して、心配しすぎでも何でもない。 今、日本は多くの人たちが、生活…

薄曇りの日

噓が嘘として、公認されていく国に暮らして 精神が不安定になる。 一日中、いつも、そうなるわけではない。 いつもそうなってしまったら、 心が崩壊して、私は今、生きていないかもしれない。 今日、7月23日の夜はオリンピックの開会式。 安倍元総理がオ…

眠る前に 

親子 心の中が、揺れている。 揺れているから、体調もすぐれない。 さらにまた、色んなことが積み重なっていく。 それでも、これは暗い話ということでもない。 もともと持っていた私の感受性が、 老年になって、別の形で、はっきりしてきたということかもし…

雨降り

ブッチ、どうしているかな。 外は雨が降っているけど、生きているかな。 ブッチが出て行ってから、もう、二か月が経ってしまった。 我が家は、山の中だから、ブッチが交通事故にあったとか、 保健所に連れていかれたとか、 そういうことは考えにくい。 去年…

求職中

ハローワークには「生涯現役支援課」という仰々しい名前の課がある。 私の求職相談に応じてくれるのは、いつもその窓口だ。 二週間ほど前には、そこの担当者から私に一通の手紙が届いた。 封を開けてみると、二件の求人の詳細が書かれたプリントが入っていて…

梅雨

こうして一人でパソコンにむかっていると、除湿器の音がする。 一台は部屋の除湿として、もう一台は洗濯を乾かすためだ。 その一方で、しとしと降る雨の音もする。 梅雨の空は、どんよりとしている。 一年を通して、雨が降らなければ、困ってしまうのはもち…

回避

賢さがなくては、危険を回避することができない。 一方で、普通にいわれる賢さとは違っていても、 動物的な本能のようなものが働いて、危険を回避できることもある。 しかし、やはり人間の世界では、賢さがなくては危険を回避することは難しい。 危険を危険…

老人

チビスケの寝姿 老人という言葉には、一般的に暗いイメージがある。 そのためか、高齢者という言葉が、よく使われている。 私もこれまでは、老人というより、高齢者という言葉を多用してきた。 しかし、これからは老人という言葉を見直して、 使っていこうか…

古い写真

チビスケ チビスケが息子の膝にいる。 温かな日差しが息子と、チビスケを包んでいる。 それにしても、チビスケの足の爪が長い。 そういえば、チビスケは、なかなか、切らせてくれなかったなあ。 しかたがなくなって、息子にチビスケの爪切りを頼んでしまって…

生還

三月の二十三日位から、いなくなってしまったぶっちが 帰ってきたのは10日の土曜日のことだった。 朝の十時頃、山の方から歩いて帰ってきたのを、 K君が見つけて、家の中にいた私を呼んでくれた。 およそ二十日余りの間、ほとんど何も食べていなかったか…

春の半ば

とっくに散ってしまった桜。 何とか無事に残っていても、終わってしまった感じはある。 桜は儚いものだ、綺麗なものだというのは いいふるされたことので、私も、そう信じていたけれども、 そればかりでは済まない。 桜の木の下に立って、上を見上げてみるだ…

備忘録・その一(2021・4・4・日曜日)

なかなか良い名前が思いつかない。 「備忘録」なんて、何とも固くて、つまらない名前だと、よくわかっている。 もし、これはいいと思う名前を付けられたら、 私の日々の記録を、今日も、明日も、その次の日もという具合に、 心楽しく充実して、書き続けるこ…

別れの日

こんな素敵な花を、生徒たちからもらった。 何回も何回も、こんな経験をしてきたが、 いつだって、感動し、いつだって、切なくなる。 生徒たちの未来が、決して明るくないことを知っている。 それでも、生きていってほしい。

こんな時代

ウソばっかり言ってても、 それでも総理大臣が勤まる国に生きているって現実を、 下品な言葉遣いでそのまま、文字にすれば、 「やってらんないわ」ってことになる。 テレビのない我が家でも、パソコンを開いてニュースを見ると、 誰が見ても、誰が聞いても、…

ぶっち

ぶっちが、帰らない。 一月には、ホシが帰らなくなって、 四匹の子猫たちは、三匹になってしまった。 今度は、ぶっちが帰らない。 周りは、山。 ぶっちは、まだ、怪我が治ってはいないのに、 それでも、山に登って行ってしまう。 山に向かって、大声で、 「…

陽光

朝起きると、外が明るい。 しかも、輝いている様子だ。 そこでカーテンを開けてみると、やっぱり、今日は晴天。 さて、どうしようか。 といっても、暇な一日が待っているわけでもない。 それなりに仕事に行き、それなりの仕事をしてくる。 目が覚めて、一日…

生きること

一見、何の関係もない二枚の写真を投稿したが、 実は、大いに関りがある。 一枚目は、夜間高校での撮影。 臨時採用で、庭の手入れなどをする「技師」と呼ばれているおじさんが 植えてくれたスミレ。 きれいだけれど、春の始めはまだ、寒さの中。 二枚目は、…

天候不順

雨が降ったりやんだりして、天候不順な一日でした。 それでも、春は春です。 冷たいような、温かいような、あまり心地よいとはいえない空気に包まれて、 家の中を、あっちへ行ったり、こっちへ行ったりしながら、 家の中の片付けをしていました。 何よりも、…

身支度

これから仕事、午後三時半から夜の九時十五分まで、 途中四十五分の休憩があるから、拘束時間は五時間四十五分。 定時制高校の片隅で、生徒たちと戯れながら、 それとなく助言したり、その他もろもろのことをやって、 給料をもらっている。 車を運転して十分…

蒸せるような香りが、まだまだ健在です。 この香りの中で、心はゆらゆらして、 その究極の状態は、生まれてくることだったり、 死んでいくことだったりするのでしょう。 どれほど、人間界が劣化しても、 季節が巡っていくのは「道理」のようなもの。 これに…

書きながら

それでも書く。 私がいて、私が思って、その思ったことを言葉にして、 私の手が、文字として綴っていく。 こういう事を、毎日毎日、自分に課して連続させていくと、 心の中に一つの思いが浮かんだ瞬間に、 あくまでも頭の中で、私の手が、さらさらと文字を書…

芸能民

今、この瞬間も、私は勝手に、何者かになってしまえる。 そんなおかしなことを言ったら、狂っていると思われそうだけれど、 これは、本当にそうなんだからしょうがない。 一日の中で、あるいは一年の中で、 私は、仕事をしたり、家族と一緒に楽しく過ごした…

明るい

昔、友人だった人のフエイスブックを、 時間をかけて読ませてもらった。 その人との出会いは、40年くらい昔のことだった。 彼女はアメリカ人の女性。お連れ合いは日本人だ。 私達家族が、三十年前に天草へ転居して以来、 その人とは交流することがなかった…

もう夜更け

腹の立つことがあって、心がトゲトゲしている。 といっても、今はもう、心がゆっくり波打っている感じだ。 同じようなことが、今日は、二度あった。 最初の時は、私の心に余裕があったから、 二度目のように、パチパチと火花が散るようではなく、 心の中は静…

ぶっちの日

昨年の「ミッケ」の家族 去年の七月九日に死んだのは「チビスケ」という名前の猫。 一緒に暮らして、九年が経っていた。 ちょうどその頃、家のすぐ目の前の小屋に寝泊まりしていた 親子で五匹のノラ猫一家がいた。 母猫の名前は名付けて「ミッケ」、 子猫は…

懸案事項

懸案事項が色々ある。 思いつくままに、 猫のぶっちを動物病院へ連れていくこと。 来週の月曜日には、歯医者さんへ行くこと。 家の片づけをすること 日々の記録をつけること 読みかけの何冊もの本を、心静かに、一冊ずつ読み終えること。 500字程度の小品…

命の危うさ

春は、いや、気付けば春になったが、私の心が震えている。 心が震えると、涙が、じわっと目の中を潤すように、にじみ出てくる。 何を泣いているのか。 危なっかしい命を、かろうじて守って、生きていこうとするものたちを思うからだ。 自分だって、そのもの…

沈丁花

身の回りを綺麗にするのが好きで、時々、夢中になってしまう。 綺麗にすると、人生を、もう少し歩いていこうと、 無意識のうちに思っているのだろう。 いや、大げさに言えば、これが私の「美学」かなとも思う。 ともかく自分の終わり方をすっきりとしたい。 …

3月

しばらく前から、心がそぞろになっている。 それも毎年この頃には起こっていたことだ。 でも、こういう時の気分は、あまり良いものではない。 昨日は、定時制の卒業式だった。 それを終えて、なんだかすごく疲れてしまった。 彼らの一年生の時の国語を担当し…

3月

しばらく前から、心がそぞろになっている。 それも毎年この頃には起こっていたことだ。 でも、こういう時の気分は、あまり良いものではない。 昨日は、定時制の卒業式だった。 それを終えて、なんだかすごく疲れてしまった。 彼らの一年生の時の国語を担当し…