学校

学校に幻想を持ったことなど一回もなかった。

それでも、職業が教師だったから、

勉強することの面白さとか、

生きるってなかなか、捨てたもんじゃないとか、

自分が思っていたことを、

ぺちゃくちゃ、喋りながら、授業をやって来た。

それが、この二年近く、授業をする場面が全くないまま、

それでも、学校に勤めている。

学校現場が抱えている矛盾など、十分に承知しながら、

良い意味でも、悪い意味でも、そうした矛盾が、

子どもたちの人生の糧となるように

あれこれ工夫してみたりした。

子どもの不満があれば、どんどん聞いてきたし、

不満の陰に隠れて、生きることに誠実になれない子どもには

本気で腹を立て、語気を荒げながら迫っていった。

そんな自分の道のりを振り返ると、しんどかったなあと思う。

 

しかし、もう既に時代は変わったのかもしれない。