醜悪な国

連れ合いがダニに刺されて、顔をはらしたのは昨日の事だった。

そこで今日、かかりつけの医者に行って薬をもらってきた。

もう少し正確に言えば、連れ合いの顔の張れを見た私は、

当初、何かの毒虫にやられたのだろうと推測はしたが、

その犯人が「ダニ」だと突き止めてくれたのは、

今日になって受診した医者だった。

もらってきた薬は、朝晩一錠ずつ飲む二種類の薬。

ところが連れ合いは、夜飲まなくてはならない薬を飲まなかったのだ。

理由はあった。

夕ご飯を食べなかったから、薬を飲まなかったという。

この日は、私も息子も夕食時には仕事。

一人で、夕食を食べる気がしなかったのだと思う。

それでも、ダニの毒を解毒する薬は飲まなくてはダメだとは思う。

それにしても、ネット上に溢れる日本の国の醜悪な姿は、

日を追って酷いものになっていく。

権力者の横暴を、食い止められないこの国の民度の低さ。

そして、連れ合いも、自身も、この国に生まれ育ち、

結果として権力の横暴を許し続けてしまったという自責の念。

怒り、悲しみ、絶望・・・・・、

その上になお、老いや病などが、私達を被う。

さて、ずいぶんと暗い言葉を並べ立ててしまったが、

躊躇うことはない。

このままでは済ませない。

私が立っているこの大地を、破壊し続けてきた権力の暴力を、

これ以上、許し続けてはいけないと、

深夜になって、一人で思い続けている。