空想と現実

日本から出る。そういう選択を思った。

もういいんじゃないかなと思う。

日本国に暮らして68年か。その後熊本県天草に移住して29年。

今さら、どうにもなりはしない国。

目の前の悲劇的な状況をそのままとらえることが絶望的にできない国。

この国、この社会に、諦めきってしまっているのに、

それでも日本に暮らしていることは余りにも苦痛だ。

そういう状態が長々と続いて、閉塞感だけが自分を覆っている。

恐ろしい事には、その感覚が日常化して、自分の精神が曇ってしまったままだ。

残された人生が、後どれほどなのかはわからない。

自分の人生の終わりに差し掛かって、このままの状態でいてはいけないと思う。

可能か否かは今は考えない。

この国は来年オリンピックをやるつもりでいる。

この日程を少なからずの民衆が支援していることは確かだ。

日本の狂気はもう、どうにもならないだろうと私は思う。