宝くじが当たって、もし一千万くらいのお金を手にしたら、
その時点で仕事をせずに、毎日自由に生きてしまうだろうか。
と、そんな問いを自分にしてみたが、
宝くじが当たった今日と、その前の日の生き方に、それほどの変化はないと思う。
それにしても、仕事って、いったい何だろう。
お金をもらうのが、すべて仕事ということじゃないのはもちろんだが、
しかし、報酬をもらい、それを毎日の暮らしの糧とするという日々を
永い年月、過ごしてきたので、
仕事についてのイメージは、やはり限定されてしまう。
その一方で、非常勤講師をしていた前任校を辞めてから
明日、再就職一日目を迎える日までのほぼ二か月、
私は、色々なことを考えたなと思う。
それは、生きることについて、命についてだ。
そういう本質的な問題で、心の中がいっぱいになった。
普段は、なかなか継続して考えることができなかった、自分が生きていることや、
自分のいのちが何とか続いていることなど、
自分の問題としてとらえることができたのは、時間があったからだと思っている。
何時に起きて、何時に仕事場に到着し、何時から仕事を開始してという具合に、
時間に追われる日常から、ほんのしばらく解放されるということは、
なかなか、面白いことだと思う。
ある日始まって、やがて終わる自分の命のこと、
生まれて死ぬまでの自分の人生のことを、視野の中に、しっかりと捉えて、
限られた人生の中で、心静かに生きていく。
そんなことができたら、幸せってことだろうか。