窓の外は暗くどんよりして、空は曇っている。
緑の葉は鮮やかな色で、欝蒼と生い茂っている。
天気は悪い。でも4月の終わりの、この時期は、
何か大きなエネルギーが、木々の間から放出されている感じだ。
つい今まで、ネコのチビスケが、私の膝で眠っていたが、
今は、傍に置いてある籐椅子の上に移動して、丸くなって眠っている。
何とも所在がない、不安定な心を抱えている。
失業中ということもあるし、春の、この季節のせいでもある。
天皇の代替わりが、もうすぐに始まる。
元号が変わるとか、鬱陶しい話が、次々に押し寄せてくる。
だからといって、ただ知らん顔していればいいとは思えず、
天皇制なんかいらないと、叫ぶだけは叫ばなくちゃ。
贅沢な望みなど何もない。
全ての人間が、人間として扱われる社会や国であってほしい。
私は人間、私の周りの人も人間、
遠くにいて、会ったこともない人だって人間。
だから人間が暮らす社会で、特別扱いされる「雲の上の人」は必要ない。
「雲の上の人」が生きるために、そうでない人々が犠牲になる社会は御免だ。
自分たちが辿ってきた歴史が、見えなくなってしまう国。
だから、傲慢で稚拙な思考と行動が、日本を覆ってしまうのかもしれない。