嫌な夢を見た・・

 どうしようもないほど、心に傷を負った若者たちがいて、

 その若者たちと、一緒にいろいろな活動を始めていこうとするとき、

 一度は、自分の心がガタガタと崩れそうになる体験をする。

 そういうのは、たいてい春の真っただ中に起こることで、

 暑いのか、寒いのかわからないような不快な感覚を味わいながら

 寝ていた布団から、体を外に出して、冷たい空気に触れて、

 ふっと目覚め、今朝は、そんなふうにして始まったのだった。

 嫌な夢だった。実在する女性が夢の中にいた。

 苦汁をなめて、今日まで何とか生き抜いてきたその女性を

 私はよく知っている。

 雨の音がする。今日は一日降ると、予報が伝えていた。