生き抜け・・・


さあ、明日はまた仕事だ。

 定時制高校の教師としての一日が始まる。

 疲れてはいる。

 正直、もういいやって思うときもたびたびある。

 勉強嫌いな子ばかりでもある。

 でも、かけがえのない命だ。

 若い若い、一度失ったらもう決して戻っては来ない命そのものだ。

 経済的にも、楽な子など一人としていない。

 親たちも懸命に生きてきて、やっとの思いで子どもを

 少しばかり大きくすることができたのだ。

 そんな子どもたちが、社会に巣立っていったら

 間違いなく、割に合わない立場に立たされる。

 ごめんだ。ごめんこうむりたい。

 ほんの一握りの、金と権力を持った奴らのために

 生贄になんかさせたくない。

 だが、きっとやられるだろう。

 安倍とその取り巻きの野望を成就させるためには

 犠牲になるものが必要だからだ。

 ああ、そう思いながらずっと心が晴れないでいる。

 だからこそ気合も入るけれど、生徒たちは相変わらず

 勉強嫌いで、授業中もスマホから目を離さない。

 考えろ。自分の頭で考えるという感触をつかんでほしい。

 そうしなくては、敵の思うつぼにはまる。

 もうこの国は、決死の覚悟で生き抜かなくてはならない状況にある。

 そんなことを叫びながら、近頃の私の授業は過激である。