すっかり秋になった。あのカアーッと熱い夏は本当に短かった。
日本国という国のでたらめさが、もう、どうにもならない状態にまで
落ちて、落ち着いた心でいられるはずもないが、あらためて心底嫌悪する
日本国の有り様。
理の通らない国、なし崩しになる国、現実認識が曖昧で、それですんでし
まう国、誰一人責任を取らない国、何もかも任せきりの国、
そういう状況が、あまりにも長く続き、日常的な政治の緊張はほとんど
意識されぬまま、今日、安倍晋三というとんでもない無法者を
総理大臣として「君臨」させてしまった。
もちろん、自分だけが枠外にいたなどというつもりはない。
暮らしに追われ続け、生きていくのがやっとだったなどということが
弁明になるのなら、そう答えるしかない。
ただし、選挙にだけは欠かさず行っている。
自分の信じるところを、投票用紙に託しながら
弱小野党を支持し続けてきたのは確かなことだ。
それにしても安倍晋三は、突如現れたエイリアンではない。
まぎれもなく私たちの政治的な曖昧さが育て上げた
極右の愚劣な政治家。
安倍晋三が育てられた自民党は、九州の片田舎で
地元の人々がよりどころとした「おじさん」たちそのものだった。
安心だったのだろう。わかってくれていると思ったに違いない。
だが、もうそうはいかない。日本は大きな曲がり角
を曲がってしまったのだ。
東京に出て、偉くなってくれるはずの子や孫の幸せなど
誰一人保障などしてはくれなくなったのだ。
アメリカの要請で、地球上どこにでも出かけていける
軍隊の一員として差し出す覚悟をしていかなくてはならないなんて
まだ、多くの人が分かってはいないのかもしれない。