夜更けに・・・

2月17日 夜中
生きていくために、勉強してきた。
もっと良い生き方がしたいと学び続けてきた。
そのどれほどが、自分の中に残っているのかは疑わしいが、
勉強によって得たものが、これまでの人生の一歩一歩を決めてきた根拠になってくれている。

最優先だったのは、どう生きるかということで、
どんな職業に就くかということではない。
何より自分が、どのような価値観を選び取っていくのか。
それを基礎にして、自分なりの人生を歩いていけるのかどうかだった。

自分に向かって、そんな問いかけばかりしていれば、
先人の言葉を頼りにしたいと思うようになる。
だから歴史をひもどき、思想や哲学の本を開くことになり、
文字の読み方や語意を調べ、書かれていることの意味を探ろうとするのだ。

こうした営みの末、得られたものは何だったのか。
目の前にすぐさま、これといって示すことはできなかったが、
私の内がわでは静かな異変が起きて、自分の歩む方向が決定づけられていったのだ。

ともあれ、私にとって学ぶとはそういうことだ。
高校で教師をして、それなりの年月が経った今、
もう一度原点にかえって、学ぶことの意味の重さを若者たちに伝えていこう。
それが私の仕事なのだから、やらなくてはならない。