2月6日 深夜

疲労がたまっている。でも、この国の現状がどうなっているのか、
時々刻々の変化を知っておきたいと、どうしてもネットに向かってしまう。
だから寝る時間が遅くなって、ますます疲労がたまっていく。
一つの事を課題にして実践しようと思っている。
毎日の暮らしで精いっぱいの中で、
複数の課題はとても無理だから、やっぱり一つのことだ。
「断じて戦争は御免だ」という自分の意思を毎日確認して、
すべての行動を「戦争は御免だ」という意思と関わらせること。
例えば『平家物語』の「壇ノ浦の戦い」なんかを講読するときも
無数の名も無き兵士たちが死んでいったという話をする。
名のある者たちが立派な鎧兜に身を包んで戦っている描写の影で、
無数の家来が死んでいった状況を「平家物語絵巻」なんかを見ながら語ったりする。
それからなにより、目の前の若者への思いが、
何とも熱くなっていく自分を感じているということ。
この人達を戦争になどやらない。
絶対にやらないと、心の中でブツブツ叫んだりしている。
そうだ、一人の若者が別の若者にいった言葉をおもいだした。

「おまえさ、母ちゃんが作ってくれた飯に文句なんていったのか。だめだ、それ。毎日飯作ってくれる母ちゃんにそんなこといったなんて信じられんぞ。給食じゃねえんだからな。母ちゃんに謝れよ。」

こんなこと言っちゃえる若者を、戦争になんてやれるか。
絶対に人殺させたり、この若者が殺されたりなんかさせない。
最低ラインとして、これは私の仕事としても当り前な決意だ。
目の前の若者をね、ほんとにいいなって思えるのは、
人間が生きてるってことへの愛おしさなんだ。
勝つとか負けるとかも、お勉強ができるとかできないとかも、
そんなことどうだっていい。
ただ、かわいいんだ。そのかわいさの正体を、すっきりと言葉に表わせたら、
もっともっと正確に人間とは何かって語れそうだけれど、それはまだやれていない。
ともかく、人間を舐めるんじゃないということ。
生きてそこにあるということの、真の重みが、まったくわからないやつらに、
生きること自体を奪われるような今のこの国の状況を、
これ以上悪い方向へ持って行かせないと、
そう決意して、明日また一日を送る。