夏の記録 1

暑い、猛烈な暑さだ。やがて夜の9時になろうというのに、室温は34度。昼間は風もなかったのでいっそう暑さが身にこたえた。
こうして文字を打ち込んでいるノートパソコンもしばらくすると熱を帯びてくるので、途中で電源を切って休みを入れる。
こうした厳しい暑さばかりでなく、この国の危機的状況を何とかしなくてはと、心ばかり焦るが、今の自分にできることは限られている。
それにしても、安倍という人物を総理大臣にしたことのツケは予想以上のものがある。いや、この国の破滅へ一歩一歩階段を下りていっているような状況さえある。
福島第一原子力発電所の事故の後、福島を始めとして、この国が陥ってしまった状況を総理大臣として、全く理解していないことは、ほぼ断言できる。
いまや、夥しい量の汚染水が漏れて致命的な海洋汚染を引き起こしているにも関わらず、そんな事態はわれ関せずという様子で、10日余りをゴルフなどに興じて、確か今日21日、公務に復帰したという。
極右の総理大臣というばかりではなく、ひょっとすると、彼が理想とする政治家のスタイルのようなものがあるような気がする。何者かを気取っているのかもしれない。
それども、大多数の民衆の日常の姿が、これほど見えない首相もいなかったのではないか。これはもう具体的に根拠を示せない主観的ないい方だが、間違ってはいないはずだ。
原発事故は終息どころか、今や手がつけられない状況なのに、先に立って原発輸出をし、原発再稼働に躍起になっている。
どこを見ているのか。何を考えているのか。今目の前で起こっている、この国の絶望的な状況が全く目に入らない総理大臣。
思想信条を越えて、今やこの国の人々の命が危機にさらされているのだから、そこに着地することができない首相など、その存在にどれほどの意味もない。
私達は、諦めるわけにはいかないのだ。次の世代が生きていく世界を、破壊したままこの世を去ることなど無念の極みなのだ。
より多くの人たちが、この一点で一致できなくては、もう、いよいよ本当に希望を捨てなくてはいけない。    (2013・8・21)