愛するということ

教えてこなかったのです
大人たちが

愛するってことが
どんなことなんだろうかって

語りかけてこなかったんです
大人たちが

愛するなんてことは
金にならないことだからなのか

愛するってことが
目に見えて形あるものではないからなのか

愛するってことが
命の根本であることを知らなかったからなのか

大人たちは 相変わらず何も語ってはいません

それでも幼すぎる男の子は
気弱な女の子とセックスしたいと思っています

気弱な女の子はそんな経験をして
不安に駆られてしまっています

命について
生きることについて
人間の性衝動について
愛するということについて
相手を思いやるということについて
この世の中について
宇宙について
神について

ああ まだまだまだ
考えなくてはならないことが
語りかけなくてはならないことが
山のようにあり
次々に思い出されてくるのです

今夜はでも もう遅くなってしまったから
すっかり夜更けになってしまったから
また 明日にすることにして
ともかくも 愛するということを
夢の中で
思いなおしてみようと思ったりしているのです

伝えられることは
やっぱり 伝えなくてはならないからです