鼻づまりの猫を抱きながら・・・

苦しげにギャーギャーという音を立てて

鼻づまりの猫が 私の膝で寝ています

本当は 寝てなんかいられないので

呼吸が楽にできるように

自分で 色々な形に体を動かしているけれど

なかなかうまくはいきません

わたしにも どうすることもできず

自分で 必死に苦しさに耐えながら

でも 眠っているのです

命 命が うまく回っていかない

命が するっと 空気を取り込んで

また するっと 空気を吐き出してくれない

たった これだけのように見えるけれど

とんでもなく しんどいことだって

近くにいる私にはわかります

猫の命についてだって

これだけ 心が動くのに

なんだって この国は 弱って 

へとへとの人たちを見捨ててしまうのか

3月11日以後の いっそう明らかになった

大勢の人々の これ以上にない弱り方

とくに 子ども達なんか 

避難することもできないまま

福島にのこされて 被爆の中で暮らしている

この国は 人々を棄て 人々を殺して躊躇わない

どうして こんなになっちゃたんだと思いながら

その答えは やっぱり自分に返ってきてしまう

選挙には 行ったけど

選挙で 「正しいこと」をしてくれそうな人を支持したけど

そこの なにかが間違っていたんじゃないのかと

もっと 違った向き合い方があったんじゃないのかと

そんなことを 何度も何度も考えてしまう

結果責任は 逃げられない

だけど 諦めることだってできっこない

自分が この世を 終えるまでに

やんなきゃならないことが あるに決まっている

さあ とりあえず もう眠る

明日また 労働者として働く自分がいるから

でも 命のことは ずっとずっと思っているから