夜更けに小声で・・・


これを読んだ人が楽しくなれば・・・

こうして小さな物語を書くのは
それを読んだ人が楽しくなればいいなって
そう思うからです
無理にっていうのじゃなく自然に
何ということもない つまらない日常でも
今日一日 生きられたという感動は
こうして夜が更けると 心に静かに湧いてくるみたいです
定時制高校での仕事は やっぱり いい
各々が まだ細い腕や まだやわらかな肩でもって
笑ったり 怒ったり しゃべっていたりする様子は
ああ いいなって思うのです
生きているって なんてことないのに
じわっと 愛しさがこみ上げます
家に帰ったら 連れ合いにも 息子にも話そう
その時は 確かに思ったのに
実際は 悲しかったことばかりを 
しゃべってしまいました
それを ずっと聞いてくれた連れ合いに
ありがとうって思いながら
悲しい話じゃなくて 明日は 楽しかった話を聞かせよう
そうして 二人の語り合う空間で
生きている讃歌を 心の中で 静かに歌おう