一人 家で・・

 

 今日は日曜日で、連れ合いは年老いた母の元へ、息子は知り合いに頼まれて荷物運びに、各々がでかけていて、たったひとりで家にいる。

 少し遅い時間に一人で昼食をとった。食パンを一枚焼いて、連れ合いの母が作った煮豆と、昨夜のみそ汁に卵を落としたものと、これもまた昨夜のきゅうりの甘酢和えと、残りものとはいっても、それらを残らずきれいに食べて、心はすがすがしい。

 午前中には台所を片づけた。ずっと気になっていた冷蔵庫のカビをとる作業を皮切りに、仕事は次から次へと終わりがない。湿気の多い家は、掃除をしなくては、とんでもない状態になる。

 静かだ。静けさが沁み入るようだといったのは芭蕉だったかと思うが、たびたび経験すると、この感覚はよくわかる。

 さらにいえば、沁み入るような静けさは、命について思い出させ、たった今、自分が生きていることをじわじわと感じさせる。

 さあ、なんとなく元気が出ない状態が続いてはいるが、思いつくものを
一つ一つ、新しくとり替えて、気持ちを新たにしたい。

 時々こんなふうにリセットをする。それで効果があることも多い。何かひとつ燃えられない自分がいるが、若者と向き合う仕事をしていて、それはまずいなと思う。

 だから、一人の日曜日を大切に使おう。やることはあるから・・。