歩き出す

引き籠っていた。

寒いということもあったけれど

日本でも 世界でも悲惨なことがありすぎて 心が沈んで立ち上がれなかった。

これじゃあ だめだ。 

そんな叫びが 身体の不調で 聞こえてきた。

当然のことだった。

一日中 家から出ないで 本を読んだり 何か書いていたり

ほとんど体を動かさないで じっとしていたのだから

身体だって 悲鳴を上げるに決まっている。

昨日も 今日も 身体は生きていて

血液が隅々まで流れて それで 命はつながっているのに。

私は 私のやるべきことを やるために   

また歩き出さなくてはいけない。

生かされていることを 忘れてはだめなのだ。

落ち込んでいる場合じゃない。

パレスチナを思い 能登地震の被災地を思い

生きる場を失った人たちを思って

また歩き出す。