行きつ、戻りつ

「行きつ、戻りつ」

私の人生は、いつもそんな感じだったなと思う。

振り返ってみると、うだつが上がらない人生とか、ぱっとしない人生とか、

いろいろ、形容できそうな気もするけれど、

そういう言い方も、どこかピンとこない。

 

人間の一生って、なかなか面白いものだ。

何より、人間の命の危うさ思えば、

自分自身が、よくぞ70歳を過ぎる今まで、生きてこられたものだと思う。

さらにいうなら、「駆け落ち」のようにして、

共に人生を歩き出した夫の命も、今日まで守られてきたし、

娘も、息子も、やはり、何か大きな力に守られてきたと思っている。

 

まず、生きているという事実を、ストンと受け止めてから、

小さな小さな自分の存在を、見つめていくことしかないな。

そんなの当たり前だけれど、

でも、これでいいのか、いいのかと、

毎日毎日、「行きつ、戻りつ」している私だ。

ネコ、ねこ、