もう日本は、いろんなことが終わっているんじゃないかと思っています。
すべてが手遅れで、例えば、目の前の大勢の人の命が、
本当は生きていたはずなのに、実はもうとっくに、こと切れていたとか、
そういう状況を、自分がその渦中にいるにもかかわらず、
全く見えないまま、そう判断することも、認識することも、
ほとんど不可能になっていたんじゃないかと、
そんな気がして仕方がありません。
いったい、この国は今まで何をしてきたのでしょうか。
こういう問いかけをするからには、
いつからのことかを考えなくてはいけないのでしょうが、
1951年に日本に生まれて、物心ついた頃から、
ずっと日本とか、日本人への違和感を抱き続けて、
今日まで生きてきた私は、その違和感の正体を、
はっきり言葉で言い表しておかなくてはならないなと思い始めています。