人間を育てるって・・・

 

今、私は数十年ぶりに、中学校で働いています。

職種は「補助教員」。情緒障害学級に所属し、

生徒たちが、通常学級に授業を受けに行く時に付き添い、

彼らを援助する仕事を5月頃から、やっているのです。

そんなわけで、一日5時間程の中学校の授業を体験しながら、

私は、今日まで、5か月余りを過ごしてきたのですが、

色々、考えさせられました。

少し雑な言い方になりますけれど、

まず、中学生の多くは、何とも幼いのです。

中学校の三年間を終了すれば、義務教育は終了して、

卒業したら、独り立ちすることだってできる。

でも、よほどの事情がない限り、義務教育が終わってすぐに

社会に出て、労働者になろうという子は、いないと思います。

だからなのでしょうか、三年間で、学校教育を完結させ、

自立して生きていくことができる、バランスの取れた人格を

育てる必要はないと思われているようです。

あと3年、あるいは4年、高等学校があり、

さらにその次には、諸々の専修学校や、大学があって、

そして、やっと学業を終えて、社会に出ていくことで、

初めて人間が自立するのだと、ほとんどの人が、

そういう理解をしているので、中学生にとって、

「自立」など、まだ、ずっとずっと先のことになるわけです。

冒頭に書いたように、中学生のあまりの幼さは、

当然と言えば、当然ですね。