私には詩なんか書けないって思っていても
なんかこう、詩のようなリズムで、言いたいことが次々と出てきそう
私が今暮す、日本の南の一つの島は、昔、キリスト教迫害と、増税とで
とことん痛めつけられた人々が、決起した島
一つの村が、いや、二つも、三つもの村が、それ以上の村々が
戦乱で、人々が死んでしまって、乱の後、そんな領地を治めた大名が
なぜ、こんな土地に転封させたのだと、幕閣に抗議したということもあった
あれから400年近くが経つけれど、今こうして文字を綴っていても、
何と静かな夜だこと、静かで、あまりにも静かで、平和そのもの
でも、それは違う、日本国の中の一地方だというだけで、
平和でなんかあるはずもない
もう、国の体さえ成すことができなくなった日本国
思いつく限りの、こうした用語が、全くと言っていいほど、中身が空洞化して
見るも無残な状況にあるってことを、ともかく、ふつふつと燃える埋火のように
そして、その火を消さないように、言葉に、次々に言葉にして、書き連ねていこう。
もうこれ以上、人間の尊厳と生存と、ありとあらゆる人間らしさを
失わせないための、闘い前夜、革命前夜なのだと、一切のためらいもなく
今夜、私は思っている
そして、机の上の「白楽天」の文庫を、何度も何度も、繰り返し読んでいたりする
暑い、夜が更けるのに、貧乏な私と、私の家族の上に、暑さは、容赦しない