靴を買った。私にしてはだいぶお高めの靴を丸三年はいていたが、
何をするにもその靴ばかりを履いていて、かかとの所がすり減って、皮まで切れてしまっていた。
友人のお店で直してもらうように頼み、そのまま預けてきてしまったので、
明日からの代わりの靴がなかった。
そこで、この町では昔からある靴の専門店で、手ごろなのを買ってきた。
でも、どっかピンとこない。それほど平凡で地味な靴のデザインなのだ。
唯一の取り柄は、他の靴に比べれば柔らかいことだった。
これは重要なことで、足の疲れが少しでも楽になってくれれば何よりもよいことなのである。
今私の目の前にはカレンダーがある。二月の出勤はあと8日。
時の経つのは、なかなか早いなと思っている。