南の島通信 9

 切なくなる。本当にもう、この国はダメになっていくしか道はないという思いがこみあげてきて、心が砕けそうになることは確かなのだ。

 でも、何とか今日を生き抜いたかな。家族との楽しい食事とか、友人との語り合いとか、幸せな時間を過ごしながら、今日一日を終えることができそうだ。まだ、0時になるまでにはもう少しあるから、時間が過ぎていくのを、ゆっくりと見極めている感じでもある。
 
 冒頭の言い方は、そんなふうに思ってしまうほど、毎日、毎日、この国の論外なひどい状況は、あからさまになっていくことにつながっている。安倍首相を頂点とする権力者たちは、自分の意のままに、あらゆることができるのだと、自信満々になっているようだ。

 それにしても、天候不順は相当なものだ。今も、外は風雨が激しい。山の中に住んでいるから、雨がたくさん降ると、雨水は、一本道を高いところから低い所へと、容赦なく流れ出す。すると、土壌もゆるゆるになって、注意深く走らなくてはならなくなる。その上、崖の上から、切れ切れになった小枝が道に落ちていたりして、明日の昼出勤する時は、やはり、普段とは違う景色が、目の前に広がっていることだろう。

 さて、心が折れたらやっぱり負けだから、たった今、息子が入れてくれたレモネードを味わいながら、明日のことなんか色々思ってみよう。若い人と一緒に、勉強したり、語り合ったりする仕事させてもらえてるんだから、希望は、絶対に失えない、絶対に失うわけにはいかない。

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 丸尾焼のマルちゃんは、なかなかの美形。アラブの人のような目をしている。