満月・・・

 いつものように 仕事を終えて 

 暗い夜道を走って家に着いた

 家の前で 連れ合いが 焚火をしていた

 私を待っていてくれたのだ

 空は満月 でもうす曇りで まわりは暗い

 あれ 蛍が 小さなほんの微かな光で

 光った 光った

 玄関から 息子も出てきた

 やっぱり私を 待っていてくれた

 それから 二匹の猫も どことなくはしゃいでいる

 いろんなことがあった 一日

 悲しくて泣いてもいたけれど

 なんとか 回復したようだ

 生きることが 悲しいと泣いた一日

 でもこれとは 生涯のお付き合いだ

 だから また ゆっくり 歩き出す

 生きることは悲しい でも 

 神が傍らにいて 私の心を波立たせない

 そんな久々の感覚を 十二分に味わった

 感謝 生かされて家族のもとに

 おかれていることを 静かな心で 感謝