貧乏ということ・・・

底冷えの夜更けに 考えている

この寒さに耐えているのは

この寒さを防ぐ手立てがないからだ

なぜかって 貧乏だから

それが誇らしくもあったし

それが信念の生き方でもあった

もっと寒い人がいるんだからって

これまでも これからも 

そんな思いは変わらないと思うけれど

でも時々 何か違うなと思ったりする

寒さが 苦痛になっているなと思ったりする

寒さが 悲しくって

寒さに苛立ったりしていることだってある

そうなんだ 貧乏への信念とか

貧乏への誇りとかいっても

まだまだ 中途半端だってことかな

こんな寒い夜更けに 心の中を

まっすぐにのぞいてしまう

あったかい心の自分とか

あったかい心の家族とか

そんな生き方をしようとして

とうとう こんなに年をとったけれど

寒くて悲しくなった自分が ここにいる

夜更けに 部屋で一人で 

心の中を静かに見つめる自分が こうしている

あったかな家に住もう

もう そんな思いを果たしてもいい頃だから

心の底から 貧乏を喜べる私は

もう少し先になるのかもしれない