壁には、色々ある。

実にいろいろあって、それらを、人は皆、越えてきたのだと思う。

それでは、私の前に立ちはだかっている壁が、何かといえば、

七十歳という今、年齢の壁かなと思う。

うううん、そういうのは、人が生まれて、

毎日を生きて、ある一定以上の時間が経てば、

必ず目の前に来てしまうもの。

それでも壁は壁なので、これは結構しんどい。

多分、日々、適当に潜り抜けてきているのだろうけれど、

やっぱり、老いて行く自分を、意識してしまうと、

心の健康にはよくないように思う。

人としての自尊心が、少しずつ少しずつ、

損なわれていくような不安に

襲われてしまっているのだろうな。

いけない、いけない、きっともう少し経てば、

新たな心の在り様を、手に入れることができると思う。

今の自分をじっくり見つめてしまうという癖は、

こんな感じで、苦しむことも多いから、困ったものだけれど、

それはもう、私が私であること、そのものだから

どうしようもないのだ。