明日は、もっと寒くなるのだという。
一台の石油ストーブと、つい去年だったか、連れ合いが復元させた大きな火鉢で暖をとる。
静かに夕食をとり、二人で静かに時間を過ごす。
息子は夜勤、今頃は、認知症の老人たちの夜を見守っているはずだ。
娘は東京で、連れ合いと二人で、細々と暮らしている。
一歩一歩、十数年をかけて、研究者としての道を歩きながら、
その一方で、今は、二つの大学で事務方として働き、暮らしを立てている。
さらにその上、長期に借りた奨学金の返済は、娘の肩に重くのしかかっている。
明日はわからないこの国の今を、ともかく生き抜くしかない。
ユーチューブで、それを聞きながら、この国の姿を思って、やり切れなくなった。