夜更けに考えていること・・

言葉 そして 言葉・・
日曜日のことだ。たった2通の手紙、いや正確には、たった二枚の手紙を書いて、すっかりくたびれてしまったのだ。
大事な二人の人への便りだった。その人達へ、自分の思いを書きながら、どうもうまくいかなかった。
言葉が出てこない。言葉を出そうとすると、そんな言い回しではだめだと思ってしまう。
言葉が足りない。流暢にまめらないもどかしさが、ずっと私の中にあった。
失語症のような感じになっていたのかもしれない。
いや、それともどこか違うような気がしている。
いったいこの感覚の正体は、なんなのだろうと考えている。
もうずいぶん前から、こうした経験はあった。
もしかすると、「言葉」を発信することが、もうそれほど、意味を持たないのではないかとそんなふうに思ってしまっている自分がいるのかもしれない。
だが、そうだとすればこれはこまったことだろう。
何故そんなふうに思ったのかということを思いかえせ。
希望というものを失っているのか。この国に対して、この世界に対して、人間が人間を失っていくことに対して、自分の心がすっかり折れてしまっているのかもしれない。
だから、だから言葉を発することが重くなっているのかもしれない。(9・3)