久しぶりに泣いた

 悲しくて わんわん鳴いた

 風呂の中で 一人で かみしめるように泣いた

 悲しみだらけ 

 生きているのは 悲しみでいっぱい

 こういう日もある
 
 いろんなことが いっぺんに思われて

 涙が次々に ほほを伝ってきた

 若者たちが いじめられ

 病に苦しみ 貧乏にあえぎ

 高校生なのに 小4くらいの勉強の力だったりもする

 さあ どうする 人はみな平等のはずだ

 神の前に 同じ命の重さのはずだ

 でも そうはいかない

 世の中は そんな風にはならないし

 何より 当の本人が 

 死んでしまいたいって思うほどなのに 

 さあ さあ そことどうやって向き合うんだ

 だれかが 私に問いかける

 思えば ずっと問いかけられていたっけ

 そのたびに 少しずつ少しずつ前に進みながら

 歩いてはきた でも また 目の前には

 悲しむ若者たちの群れが いるんだ

 その華奢な体で 気づいてみたら

 彼氏と寝てしまっていたりするのだから

 どうしたらいいんだ いったい

 愛とか よろこびとか かなしみとか

 そんなものだって 誰彼 区別されていたんじゃ

 悲しみが 永遠に続いてしまうようで

 もう やり切れないじゃないかって

 さあ でも 生きるぞ 生き抜くぞ

 人間は 皆 同じ命の重さを持ってるんだって

 奥歯をかみしめて 喉もとから血が出るくらい

 しっかりと 心に刻むように

 一語一語 言葉にしていこうな

 命をかけて 言葉にしていこうな