これは日本の特質か・・・。

 福島原発の事故によって

 世界は変わってしまったのですと

 言い続けている人がいます

 おそらく日本で今 誰よりも信頼されている学者

 小出裕章さん

 原子力に夢を託して進んだ原子力工学の道

 でもその直後から

 原子力の危険性を訴え続けて40年間を歩んでいます

 彼はまた 福島原発事故を受けて 

 こんな事故が起きるまでになってしまったことを

 自らが無力であったことを

 深々と頭を下げて 謝罪していました

 徹底的な少数者として

 反原発を叫び続けていた彼に

 責任などないと 思わず考えてしまうのですが

 そうではない この責任感の有り様が

 思えば この国には希少なのだと

 しみじみ思ってしまうのです

 無責任の総体・・・無責任のゆえに

 いつだって 何を選びとらねばならないのかを

 間違い続ける この国

 そして いまや 福島の人々をはじめ

 その他の日本各地に暮らす人 世界に暮らす人を

 放射能汚染にまみれさせても

 平気で 何ほどの変革も望まない国

 いや 正しくは国家権力 巨大な電力会社 

 そのほかにも 毎日をあくせく暮らしている多くの人々から

 収奪した金と権力の中で

 毎日を ずぶずぶと利権の中に沈み込みながら

 緩慢な殺人を犯し続けながら

 儲かる原発は やっぱり稼働させなくてはと

 言い張っている この国 この権力

 「すぐには 健康に問題ありません」と

 この国が言い

 はては 「放射能は くよくよしている人には害があるのです」と

 そんなことさえ 講演してまわる学者先生まで登場し

 これは この国の特質でしょうか

 振り返っても この国の無責任な歴史は

 誰しも思い当たることなのです

 そういえば 昨日だったか 一昨日だったか

 事故後25年たったチェルノブイリの映像を見ていると

 白血病や癌で苦しむ子どもたちの姿です

 その次は 女医さんが

 「残念ですが 福島でも同じことがおこってゆくはずです」

 と 語っていました

 歴史から学べないこの国

 だれも責任をとらないこの国の権力

 わたしは そのことをかみしめながら

 明日また 学校で 生徒と向き合っていこうと思います 
 

  
 
 

 力の限りを尽くして