自分を見つめる

 あいからず 食欲がなくて

 茶碗半分以下のご飯を食べると

 もう 十分だって思っているこのごろ

 「なぜ 食べるのかな」って 思ったりした

 もちろん エネルギーが切れてしまうから

 だから 食べるのだけれど

 ふっと 大事な人のために

 食べているんじゃないのかって

 そういうことに 思いいたってしまった

 もともと人の食欲なんて 

 目の粗い 粗悪な布のようなものじゃないのか

 実際 何を食べたって 

 きっと おなかはいっぱいになる

 でも あれこれ質素な素材のものでも

 工夫しながら 作り 

 食べようとするのは

 自分も人も

 それを食べる人の 未来を想うからだろう

 生きよって・・・

 自分にも

 自分に連なっている人へも

 生きていけって・・・

 呼びかけているのだ

 だから こたえようとする

 自分自身が さあ 食べようって

 だから ありがとうって

 生きよといってくれた人に

 ありがとうって こたえようと

 何とか食べようとする

 それでも できないときがあるけれど

 与えられた食事への感謝って

 そういうことだろうなって 思ったりした

 それにしても 食欲不振はなかなか回復しない

 それに連なって からだの調子は

 どんどんバランスを崩してゆくみたいだ

 つっかえ棒を失いそうな自分を意識している