悲しくなって・・・・

 しばらくぶりのことでした

 いえ ついこの間のような気もしています

 わたしの人生は 喜びの中に悲しみがあって

 悲しみの中に 喜びがあるというような

 ありきたりのそれではないように思います

 悲しくて 悲しくて

 その悲しみの分だけ

 ほんのつかのま 笑い合って

 共感の深みに 身をゆだねています

 なぜ こんなに身も細るような時間を

 神様は わたしに与えてくれたのかと

 ずっとそんなことを 考えていました

 でも それは不幸という言葉では片づけられない

 幸福の深い深い意味を わたしに教えてくれる

 わたしの人生の ひとコマひとコマだったのです

 べったりと張り付くような そんな幸福などはなく

 悲しみを いつもかみしめながら

 わたしの幸福があることを

 かみしめるのです

 ああ でも この命が終わる時までに

 手放しで 明るい

 手放しで 安心な

 一続きの時間を 手にしてみたいのです

 さあ もうくりごとはやめなくてはなりません

 わたしの大事な人は

 あらしの中で 身を縮めながら

 じっと 耐えているのですから・・・・