頑張りすぎ

 「がんばりすぎ」という言葉をつかって、私を治療してくださるのは鍼医さん。

 もう、お付き合いして結構ながい。

 疲れてくると、電話をして治療を依頼する。

 鍼も灸も、マッサージも、すべてやってくれるのでありがたい。

 診療に行くと、まず、脈を診てくださる。

 最初の私の体の状態が、それでわかるらしい。

 そのあとは、相変わらずいつものような症状だと判断されて、

 ほぼいつものような治療になる。

 30分から40分の治療を終えると、また、脈を診てくださる。

 そして、「よし、元気にならした」とつぶやく。

 「立ってみてください。ふらつきは、どがんですか?」と私に聞く。

 ほとんど眠ったような状態だった私は、言われる通り立ち上がって、目を開ける。

 「大丈夫みたいです。ありがとうございました。」

 そういいながら、私は鍼灸院を後にする。

 もちろん、効果はすぐにはわからない。

 でも、徐々に、徐々に、私の状態は良くなっていく、

 こうやって、私は、医者に行かないで、ずっと体調を維持してきた。