台風が行ってしまって、寒くなってきました。
いよいよ、季節の変わり目が、その針を「秋」の方に指すようになったのだと思います。
日本中が災害に見舞われて、その現実の中で、多くの人たちが苦しい状況を生きていると思うと、心も重くなってきますが、
でも、だからこそ、人間が生き抜いていくという本来の強さが、少なくとも、私の中では、活発に確かなふくらみ方をしているのは事実です。
ああ、やっぱり私は強いのだと思います。
限られた条件の中であればあるほど、自分の意識が覚醒して、心が落ち着いてくるのです。
もちろん、それだけですべてやってきたわけではないけれど、逆境に強いのが私であることは、間違いありません。
それでなのかと思いますが、私の想像力は、目の前の、しんどい思いをしてきた人の心を、自分には関係ないこととして
自分と切り離してしまったりすることはできないのです。
私の周りには、しんどい、しんどいと、声にならない、言葉にならない状況の中を生きている若者たちが、たくさんいます。
今夜も、そんな若者の一人と、15分間の面談をしてきました。
その若者に、生きていってほしいと告げました。
静かに、柔らかな言葉で、生きていこうねって、語りかけて、最後には、また、会ってほしいと、私の願いを伝えました。
その若者は、「いいですよ」って、目をつぶりながら、小さな声で答えました。
生きていくって、ほんとうに大変なことです。
それは、私だって、目の前の若者だって、同じことではあるのです。
でも、生きていく道筋を、これから見つけていこうというその若者にとって、生きることは、死ぬほどつらいことでもあるのです。
それでも、それでも、私は、生きていこうといい続けていくつもりです。