自問自答しかない・・

 人間なんてすぐ忘れる。

 いや、人間なんてとは言わず、これは私のことだ。

 すぐ忘れることを前提にしておけば、常に自問自答していたらいい。

 自問自答は、忘れないようにするための、良い方法だと、近頃、特にそう思っている。

 例えば、仕事柄生徒と熱く語ってしまう私だが、時折、生徒にうんざりすることがある。

 そんなときは、生徒から上手に距離をとって、自分の精神的な状況が改善するのを待つ。

 これこそ、生徒への「愛情」をどっかに置き去りにしてしまう私がいるということだ。

 折も折、うんざりするような生徒たちと、永い間、付き合いながら、

 生徒たちを、まるごと愛している「先生」に出会ったりする。

 そんな機会に、私は自問自答する。

 私は、決して本物じゃなかったなって。

 そうやって、いろんな思いが錯綜する自分を、まるごと引き受けながら

 若い人を、教育する現場に戻っていくということになる。

 それ以外のことも、このやり方でいいと思う。

 自問自答する。

 そして「更新」して、私が新たに変わっていくというやり方で。