夜更けに 一人で・・・


下手な詩でも 詩は詩
だから 綴る 夜更けに 一人で
静けさが しみてくるような山の家で
砂糖なしの レモン湯を ごくりとやった
想うようには いかない月日が
生温いレモン湯のように すっぱくなった
それにしても 静けさというのは
じーんというのか 
ふわーんというのか
耳の中の 不思議な感触
ひょっとして これは 時間の足音か
そういえば ついさっき
ビデオカメラで見た 自分の顔は
もう どこの誰だか 老女のかおだった
確実に 遠ざかった日々
そして 今 老いは
真っ直ぐに 目の前にあって
ありのままの 少しふっくらとした
私の顔として こちらを向いて笑っていた