たった一台のストーブで 家族三人が寄り添って生きています
それから三匹の猫達も一緒です
築80年というボロ屋を借りているのですが 部屋数だけは5部屋もあって
そこらじゅうが隙間だらけなので 窓はガタガタ鳴っています
二階の暖房は湯たんぽ
一階の暖房がストーブ
そこで ストーブのある部屋で
私と連れ合いが 各々 やることをやっているという具合です
そこに 猫がひしめいていて
寒さが かえってあったかかったりしているのです
そう こういう具合なのです
ガタガタに壊れていくこの国で
ますます 生きられなくなっていくこの国で
弱々しい民衆は それゆえに 強いのです
人間として 人間らしく ひっそりと
それでいて しっかりと 肩寄せ合って生きているからです
きっと打ちのめされれば すぐにでも死んでしまうでしょう
でも 心は そう簡単にはやられませんから
人間を貶める者への怒りだけは 燃え続けているのですから
さあ ボロ布団にくるまって みんなで寄り添って眠ろうと思います
