休みをとって考えたこと

なんで自民党がそれでも強いのかという疑問に、自分でしっかりと回答しなくてはならないと思う。新聞各社が、自民党の圧勝だと世論調査の結果を発表したから、余計にそんなことを考えてしまった。
自民党を温存させてきたこの国のこれまでの歩みの背景となっているもの、その根っこにあるものが何かということだ。これだけ疲弊している国、これだけ痛めつけられている地方、生きていけないと自殺する人々の多さ、などという現実認識は、実際のところ私を含め、少数の人々だけのものなのだろうか。
原発が事故を起こしてからというものは、よそ眼にも明らかな命の危機が常に隣り合わせであるにもかかわらず、その危機感が共有できなくては、政治変革は望めない。
そこが課題なのだ。だから政治変革を望まない人々によって、まずは、正確な情報が世に出ないように様々な工夫が凝らされ、多くの人々は何も知らないまま、この国に暮らして、自分たちが受けているリスクなど思いもよらずに、既存の強大な権力を持つ政党に投票するということになるのかもしれない。
そんなことを考えてゆくと、例えば自民党の圧勝という世論調査の結果などは、かりに、なにがしかの意図的な操作がなされたにせよ、頷かされてしまうのだ。
まずは、危機的な現実は隠されているし、悪政の限りを尽くした自民党でも、それに替わるものがないからねなどという不可解な言説が世の中をめぐっている状況はそれほど変わらないままに、「世論調査」が独り歩きをして、それがそのまま現実となって、これまでもずっと同じ政治状況が繰り返されてきたのだと思う。
それにしても、いよいよ、もう後はない。この国の自滅の危機の到来は現実のものになっている。権力者だけが生き延びられる理屈も、もうないだろう。原発事故の対応のいい加減さによって、人類破滅の先鞭をつける国になりそうなのだから。