映画を見ました・・・

第9地区』という映画を見た
私と連れ合いが見てくれるようにと 
息子が選んで借りてきてくれたお勧めの作品だった
舞台はヨハネスブルグ
南アフリカの人種隔離政策「アパルトヘイト」を下地にして制作されている
しかも全編がSF仕立てになっているので すごい迫力となって見応えがあった
金儲けのためなら 何でもやる人間
自己防衛のためなら いくらでも残酷に他者を痛めつけることができる人間
徹底した社会派作品で 優れたものは
いつだって 加害者の側に自分を投影することになるが
例えばこの国の「非常時」において はたして私は
「人間」を捨てることなく生きられるのだろうか
そんな問いかけをしたくなる弱い自分
そんな問いかけを折々に確認しなくてはならないほど頼りない自分を忘れたくない
それにしても 人間の本質的な弱さに食い込んでいくような創り方は
制作者の思想の質の高さを伝えてくれるが
つくづく良質の作品は いくらでも怖い作品になってゆくのだと思う
作品の力はもちろんだが それを見た私との出会いによって
作品はまたまた生まれ変わって
怖さを増幅させていくのかもしれない
弱い自分を振り返る私が また一人 また一人と