こまったもので・・・

昨日 シロアリが来襲して

今日は すっかり戦うつもりになっていた

それなのに 敵はやってこない

そこで 片づけが始まってしまった

もう深夜なのに 私の片づけ癖は

治らないようだ

暮らしの中でたまったものは

自分の足跡で自分の歴史で

自分の証人のような気がする

そればかりではない

過ぎてしまった時間を

残しておいてくれるのだから

ありがたくて 愛おしいのだ

静けさが ジーンと

耳の中にこだますような

心地よさをおぼえながら

わたしは 片づけている

まだ まだ 終わらない

まだ まだ 心地よい時間

それにしても 世捨て人みたいに

身一つで 生きたいと思ったはずなのに

なんだって たまっていくのだろうか

老年にさしかかった今になっても

なんだって くらしの「ごみ」は

たまっているのだろうか

こうやって こまごまと

暮らしのゴミをためながら 

片づけながら

歩いてゆく 私の道・・・