冷たい雨の日のこと

今日は仕事を休みました。
体がだるくて、心も落ち込んでいたから
風邪の症状を理由に 病院にも行き、
ほんの三十分ほどで 家に帰ってきたのでした。

冷たい雨が降って 表は暗く
気温も低かったりするので 相変わらず
一部屋にこもって 二人でしばらくを過ごしていました。
こんな日は、例外なく、暗くて、陰鬱な臭いが立ち込めてしまいます。

生きるには、何を頼りにして、
生きていくのかということがあるのです。
何の為に、日々を超えていくのかということがあるのです。

けれど そのどれもは 
本当は実に頼りないものだっていえるし
それがわかってしまえば
何も 求めなくなってしまうのか
いえ 真実 真理 
いえいえ 限りなく嘘のないものを
探して 探してしまうのです。

でも 昨日働きに行って
また また 明日も 働きに行く私には
頼りにしようと ほんの三日先のことでも
夢みたいではありませんか

でも 私の前に開けいく扉はありません
いっつも ふっと 気づくと
そこには 新しい扉があって
私は その前で 息苦しくなってしまうのです

私に残っているものは 何かしら
私が やっていいものは あるのかしら
もう老年を迎えた 今になっても
人を愛し続け それでいて
あかない扉の前で つい
悲しくなって 泣き声をあげてしまうのです

外は 雨
冷たい雨が 降りやみません
今 私に唯一できることといったら
こうして ゆっくり湧き出てくる言葉を
紡いでいくこと それだけです
それだけは 残っているみたいなのです