これから ランチ

いいから できることをしよう
これはね 今 私が心に向かって
言い聞かせた言葉
いいから できることをしようって
時々 そんなふうにつぶやく
ある時は 元気に
違う時は やっとの思いで
でも 今日は 心満たされた
あったかな思いで
そんなふうにつぶやいていた
昨夜 「君 明日 ランチ一人だけど・・・」
そういって 私を気遣ってくれた人に
「大丈夫、ちゃんと食べるから」
「食べるっていうのは 志だから」って
子どものように 明るく答えてしまった私
今朝起きて ついさっきのこと
さっそく一合少しのお米をといで
みそ汁のだしには 
一握りのイリコと昆布と干しシイタケまで
ほうり込んで 「志」を貫こうとしている私が可笑しい
二人は もう老人で 肌の輝きなんかもないけれど
あの遠い日から 二人で いろんなことにぶつかって
心の底は あの日のままのよう
名もなき二人だけど でも 
相変わらず 誰も忘れてしまっているような
ダム工事に反対しながら
そのちっちゃな集まりをやめることのない君と
私は私で 一年雇用の先生の仕事で
毎日 笑いながら子どもたちを見つめ続けて
「生き抜こうね」って しゃべったりしている
さあ いいから できることをしよう
たとえば 「飛躍」という言葉が
表向きの 華々しい言葉ではないことを
知った分だけ 年をとったのだから
いいから できることをしよう
やっぱり いいから できることをしよう