一つの政治家像・・・・

 「はっきりしていていい」
 
 「いうことを率直に言うから歓迎」

 「何言ってるか分からない政治家より明確な態度がいい」

 こういう評価から たぶん石原都知事が生まれ

 このたびは大阪府知事から大阪市長に転身した橋下氏が

 政治権力を握っていく

 わかりやすいすっきりした政治か 本当に・・・

 この国が民主主義の国かと問われたら

 もちろん私は大いに危なっかしいと答えるはず

 でも 民主主義の国であってほしいという願いは

 二十歳になって 選挙権を得た時から変わらない

 だから 目の前にそれにたがうような現実があった時

 折々に 自分の戦いをやってきたのだった

 でも そこには いろんな創意が入り乱れ

 てまひまかけて 人々が考え抜き

 話し合い 行動して 

 ささやかでも民主主義を実現させる過程があった

 それには勇気がいる

 それには責任が伴い 

 それには時間が必要で

 それには人から人へと 知的な遺産の継承も

 必要になって当然のことだろう

 しかし この国は

 ワンフレーズで 政治主張を叫ぶ権力者を生み

 歴史的な経緯の中で在日となった韓国朝鮮人

 「第三国人」といってさげすむ都知事を生み出し

 そして今 維新を叫ぶ政治集団の若いリーダーが

 大阪市長になったという

 彼らが 人気を博する土壌は

 もともとこの国にあったものなのか・・・

 そうかもしれないと思う

 絶対天皇制国家から悲惨な戦争を経て

 私が 当然と受け止めてきた

 自由や 平等や 

 その他もろもろの諸権利について

 何かその根本のところが

 ガラガラと崩れ落ちてゆくことを

 そんなにあっけらかんと了解できるのか

 わたしは いやだ・・・

 日本人なら 靖国参拝をしろだの

 日の丸に頭を下げ 君が代を歌えだのと

 そんな話は お断りしたい

 最低でも 民主主義の国では

 靖国を参拝しない人

 日の丸に頭を下げない人 

 君が代を決して歌わない人が

 いることが認められなくては

 民主主義国家とよぶことはできない