『大鏡』の始まりは・・・・・

 雲林院という寺に 極楽浄土を願う人々が集まります。

 今日は その為に菩提講という集まりがある日。

 その場には 周りの人から見れば とてつもなく年をとった

 二人の老人と 一人の老婆が同じ場所に座っていました。

 彼らは偶然会ったということになっていますが

 どうも 奇妙な雰囲気が 立ち込めています。

 彼らの周りにいるそのほかの人々も この老人三人には

 大いに興味を示しています。

 さあさあ そこから話はどんなふうに始まっていくのでしょうか。

 雲林院での『大鏡』導入の舞台は 

 実は1025年ごろのことなのですが

 一人の老人が自己紹介を始めると

 なんと その人は125年前に あるお公家さんに

 仕えていた少年だったと 告白するではありませんか。

 こうして老人たちの昔語りが始まってゆくのです。

 さあ どうなってゆくのでしょうか。

 はたして『大鏡』の中で 

 老人たちは どのような歴史を語ってくれるのでしょうか。