政治と命

小雨が降ったりやんだり、梅雨の一日。

薄暗い空を見ながら、いったい、日本はどこへ向かっていくのかと考えていた。

入管法の改悪が、参議院法務委員会で強行採決された。

怒りと悲しみが込み上げてくる。

日本を頼りにし、難民受け入れ国だと信じて、

やって来た人々を、難なく強制送還することができる法律が

明日の本会議に提出され、

数の力で押し切られ、成立してしまうかもしれない。

三、四日前のことだ。

強制送還されようとする、アフリカ人の男性が、

入管職員に暴力的に制圧されている場面が

ネット上を駆け巡った。

その動画を配信した人は某弁護士さん。

凄まじい光景で、見ているだけで体の震えが止まらなかった。

車椅子の彼を、数人の入管職員が力で抑え込み、

男性が苦痛の叫びをあげるたびに、職員の暴力は

いっそう過激なものになっていく。

入管法の改悪は、

難民申請した人を速やかに帰国させるために、

暴力的に制圧してもよいと、法的なお墨付きを与えるものだ。

絶対に許してはいけない。