劣化する社会・・・

お粗末なプレゼンを見ました。

若者の主権者教育を目的としていたということです。

それはキャラクター漫画そのもので、大昔のローマ時代の話だったかなと思います。

何とも奇抜な顔立ちをした時の英雄達が登場して

歴史劇が展開してゆきました。

若い社会科の先生が作ったものだと聞きました。

意図するところは、おそらく、大昔から主権者とは

こんないきさつで生まれていったのだと、

そんなところだろうと思います。

18歳になると、選挙権が与えられる若者たち。

彼らと政治の、避けがたいつながりについて説明すればよいものを

そうではなくて、訳知り顔に、遠い昔の「主権者」の原点を語って見せて

得意になっているのかなと、思ってしまいました。

本当に愚作としか言いようのないプレゼンでした。

しかし、思えばこんなものを作る教師は少なくないように思います。

18歳にも19歳にもなって、今現在の自分の暮らしと社会とのつながりについて

考えられないような若者を作り、

さらにその上、ひたすら受験のための豆知識を語り続ける教師軍は

後を絶ちません。前述の主権者教育のためのプレゼンも、

そう、受験暗記の材料としては最適なものでした。

製作者の若い教師は、受験こそ命と思いながら成長して

今は、教師として、我が道を歩いているのです。

日本の、いまや絶望的な状況の中で、

未来などという言葉を、到底つかえなくなってしまっている昨今

私は、教育現場に身を置いています。

そうして、相変わらず無力のままでいるのですが、

怒りの炎だけは、吹き消してしまわないように、日々を生きています。