備忘録

兵頭裕巳さんの『琵琶法師』を読み終える。
足利将軍家に重く用いられていた『平家物語』を語る
琵琶法師の一群の存在を知る。

観阿弥世阿弥時代のことだ。
風姿花伝』第二物真似条々の「修羅」について
ずっと考えていたので
「修羅」と琵琶法師の平家語りとの関係が
自然に繋がっていく感じだ。

おどろおどろしい異界の物語としての「修羅」から
雅な「修羅」へ向かおうとする世阿弥の腐心という観点が
ほんの少し明確になったかなと思っている。

それにしても まず何より『平家物語』についてだ。
当然のことだったのに、道筋が見えなかったということか。
語りもの『平家物語』について
まだまだ基礎が足りない。