沈んでいく心を・・・

夜間高校の講師をして4年目
特に今年は4月早々から忙しい
それこそいろんな生徒が入って来て
その日常を支えるのに精一杯だから
こういう状況に遭遇すると 言葉など意味をもたない
今 目の前の現実に 自分を一体化させることしか
実は 活路はないのだと思う
飢え 渇いた若者たちは
論外に荒々しいか 論外に控え目だ
そうやって 何とか命のバランスをとり
自分の傷だらけの内側を
もうこれ以上にはさせまいと 立っているのだ
ああ もうやめてくれと思う
そこにたった一人しかいない人間を 踏みつぶして
その骸の上を 踏み越える者たちが 力をもって
これ以上何をしようというのだろう
緩慢な殺人 心を殺し 身体を殺す
この国と この世界
一切の権威も 一切の知的な集積も
今のこの目の前の 若者たちの状況を
どうすることもできないだろう
かくいうわたしも 週末の今日
疲労した重い身体を引きずっている
毎夜 夜中の2時にアラームをセットして
いつ寝たのかも いつ起きたのかも知れない息子の
部屋の前にそれを置き
過労死の意味を 現実の中で思ったりしている
それくらいなんだと いわないでほしい
私も 躓いて遅ればせながら生き抜こうとしている
心やさしい息子を持つ 一人の母親に過ぎないのだ
人間が見えなくなっていく社会
人間が居なくなっていく社会
この社会に 希望といえるものを叫べる人は
名乗り出てほしいのだ
その声で 目を覚まそうと思うから・・・